漫画「火の鳥 ヤマト・異形編」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「火の鳥 ヤマト・異形編」を読んだ。 ヤマト編は黎明編から時代が進み、国家という規模になることで発展と衝突をしていく。 歴史の編纂、墳墓の造営、埴輪の発想といったものを背景に、人生の儚さや悲恋をコミカルに描く。国の代表という立場の若者の苦悩に、火の鳥が応じるというのは面白い。 異形編は八百比丘尼を題材に因果応報の贖罪と救済の螺旋を描いている。様々な妖怪変化も登場するが、悪さをするものが無い上、傷つき哀れな様子のものばかりなのは注目に値する。 単独で読んでも問題ないが、黎明編は読んでからのほうがいいだろう。おすすめ。

続きを読む

漫画「火の鳥 未来編」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「火の鳥 未来編」を読んだ。 人類の発展の絶頂と終わり。円環の終端。 終末の未来を舞台に、政治と生活の全てを効率優先のコンピュータに全て任せたらどうなるのかをまず描いている。擬似人格を持つまでにいたったコンピュータが結局は破滅を選択してしまうのは、人間に近づいた証明なのかもしれない。 世界が滅ぼびていく様と、それを見守り新しい世界が誕生していく様を見守る物語へと移り、時間の概念に照準は変わっていく。 火の鳥 黎明編と繋がることで、物語は直線ではなく、円環となる。ある意味で最終回とも言えるが、火の鳥はこれが前提ともいえる。 火の鳥 黎明編の次に必ず読みたい。おすすめ。

続きを読む

漫画「火の鳥 黎明編」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「火の鳥 黎明編」を読んだ。 火の鳥が導く不死と死と世界の物語。一大叙事詩の始まり。円環の初端。 邪馬台国の時代を舞台に、火の鳥を巡って血みどろの戦が繰り広げられる。その中で人の生き様と死が繰り返され、歴史が刻まれる。 人間はしぶとく生きるし、あっさりと死にもする。だから不老不死を求めるもの、興味を持たないものの対比が面白い。 漫画読みなら、読んでおくべき古典ともいえる作品。おすすめ。

続きを読む

漫画「レベルE」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「レベルE」を読んだ。 常に想定の斜め上を行く面白さ。 HUNTER×HUNTER 34巻が発売され、連載も再開されたということで、改めてレベルEを取り上げてみる。 悪魔的な頭脳をもつ異星人のバカ王子と酷い目に合わされる人達の話。基本的には短編集だが、内容は非常に濃い。悪意や害意や悪巧みや冗談に異能を躊躇なく混ぜ込んでくるので、大体想定の斜め上を行く酷いことになる。アニメ化もされている。 3巻の巻頭にある作者のコメントを見るとアレな感じがして非常に不安を掻き立てられて良い。ハンターハンターの連載でもがんばって欲しい。 全3巻とお手軽。是非読むことをおすすめする。

続きを読む

漫画「邪眼は月輪に飛ぶ」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「邪眼は月輪に飛ぶ」を読んだ。 怖くて勇ましい。 うしおととらなどでお馴染みの藤田和日朗作品。 見られたら死ぬフクロウの話。SCPかクトゥルフ神話に登場しそうな理不尽且つ凶悪な能力である。人間を蹂躙しつくしていく様は怖いほどだ。 こういった化け物に対抗できるのはハイテクな軍隊ではなく、一部の勇敢な探索者であったりするというクトゥルフ神話を地で行く話しでもある。急遽パーティを組む形となり反目や誤解もある中で、専門技能と経験と勇気でことに当たる当事者達の奮戦には心躍るものがある。 どのように戦い、結末がどうなるのかは実際に読んで確認して欲しい。お勧め。

続きを読む

漫画「G戦場ヘヴンズドア」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「G戦場ヘヴンズドア」を読んだ。 情熱的まんが道。 日本橋ヨヲコ作の漫画家青春群像劇。二人の主人公を中心に展開される漫画への情熱的、偏愛的な物語。絵描きや漫画家のみならず、全ての創作活動ついて、やりたい人、やっている人、迷っている人は一度は読むべき漫画だろう。絵や話の上手下手以前の話をこれでもかと突きつけてくれる。 情熱だけではなく、意思であったり、覚悟であったり、なにより人が大切であることを訴えかけてくる。 この漫画は全3巻だが、それぞれの帯に漫画家を題材にした漫画を描いている漫画家からのコメントが付いている。全て引用したい。 こいつらの情熱には背筋が凍り付く!漫画界が怖くなってなんか逃げ出したくなってくるぜ!!  島本和彦(燃えよペン、吼えろペン 作者) 昨日、海辺で小便をしている時、水平線に大きな虹を見つけ、ワシは思わず泣きました。じつにデカイものとはちっぽけなものの悲しみを吸い取ってしまう作用があるんじゃなぁだらーか。 ヨヲコちゃん、虹のように!!  土田世紀(編集王 作者) ”まんが道”をひた走る熱血の人間偶像!ひたむきに燃えて漫画にかける主人公がうれしい!  藤子不二雄A(まんが道、愛…しりそめし頃に… 作者) 日本橋ヨヲコ作品は他の作品のキャラクターも登場するクロスオーバーな世界観となっているので、G戦場ヘヴンズ…

続きを読む

漫画「以下略」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「以下略」を読んだ。 ひどい(ほめ言葉) ヘルシング、ドリフターズの平野耕太の作品。とあるゲームショップの話が巻末のおまけ漫画のノリのままで進められているひどい漫画。 様々なゲームや漫画やアニメや映画のネタをねじ込んできているので、元ネタの知識がある程度求められる。一話まるまるFateネタで「僕の考えた聖杯戦争」で盛り上がるなど、やりたい放題だ。ドリフターズもある意味で「僕の考えた聖杯戦争」ではあるのだが。 登場人物の大半がダメ人間な辺り、内容はお察しのダメさ加減で面白い。金と行動力のあるダメ人間は本当にダメだ。金が無いダメ人間は本当にクズだ。 PS3が生産中止になった現在からすると、ちょっと時間の流れが感じられたりもする。 前提知識とともにノリについてこれる人を選ぶ漫画。ヘルシングとドリフターズを読んで、巻末おまけ漫画を沢山読みたい人にはおすすめ。

続きを読む

漫画「シグルイ」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「シグルイ」を読んだ。 グロくて非常に面白い。 原作:南條範夫・作画:山口貴由 所謂チャンバラではなく、実践的と思える剣技をグロテスクを乗り越えて描いた力作。極端に要約すれば、斬って斬られて、斬られて斬って。 名場面と名台詞が次々と現れては消え、またすぐ現れるといった具合で読んでいて緩みが無い。物語としての筋はもちろんあるし、流れも楽しめる要素だが、場面ごとの絵が強力なのでそれだけで引き込まれてしまうだろう。 登場人物も一癖どころではないほど癖のある人物揃い。しかも呆気なく次には斬られているかもしれず、また斬っているかもしれない緊張感がみなぎっている。 そして事あるごとに、剣豪がいかに突出しているかが如実に描かれている。それは一般人に限らず、刀を携えた野武士や並みの剣客ではまったく話にならないことを、実践で、一閃で理解させられる。 隔絶した実力の剣豪同士が様々な因果によって斬り合う。究極的にこれが煮詰められているのだから面白いに決まっている。 グロテスクを受け入れられるなら、非常にお勧めです。

続きを読む

漫画「The Mark of Watzel」を読んだ

ごきげんよう。 漫画「The Mark of Watzel」を読んだ 落ちぶれた元役者が余命宣告された娘を騙して欲しいと依頼され・・・ というところから始まる物語。 主題として様々に「信じる」ことについて掲げているが、 魅力としては「プロ」であることの凄さだと思う。 自信を無くして臆している元役者が、子供の笑顔で一瞬にして自信あふれるプロへと変わるのは圧巻。 その後の不確かな推論で進められる治療と葛藤。 最後まで物語に吸い寄せられて読みきれる。 一巻で完結しており、お手軽。 おすすめです。

続きを読む