ごきげんよう。
無料アンチウイルスソフト「Avast」がユーザーデータをGoogleやMicrosoftに販売していたことが明らかに
無料アンチウイルスソフト「Avast」がユーザーデータをGoogleやMicrosoftに販売していたことが明らかに
無料で使用可能な「Avast Antivirus」は、全世界で4億人の利用者を抱えるアンチウイルスソフトの定番です。そんなAvast Antivirusを提供しているセキュリティ企業Avast Softwareが、ユーザーの個人情報を収集して20社を超える企業に販売していたことが判明しました。
ウイルスや個人情報漏洩から守るために使われるアンチウイルスソフトが、ユーザーの個人情報を収集して20社を超える企業に販売していたというのは、皮肉としては強烈すぎる。堂々と汚職をして開き直ってお咎めが無い警官くらい手に負えない。
検索した場所やGPS座標、Amazonでの購入履歴、ムービーの視聴履歴、ポルノサイトの訪問履歴及び検索ワード
JumpshotはAvast Antivirusが収集したユーザーのデータをさまざまな製品に作り替えて、複数の企業に販売していたとのこと。これらの企業に販売されていたデータには、Googleでの検索ワード、Googleマップで検索した場所やGPS座標、Amazonでの購入履歴、SNSのLinkedInへの訪問履歴、YouTubeの特定のムービーの視聴履歴、YouPornやPornHubなどのポルノサイトの訪問履歴及び検索ワードといったデータが、ミリ秒単位のタイムスタンプとともに克明に記録されていたとのこと。
非常に質が悪い。単純な個人情報というだけではなく、行動履歴が何から何まで駄々洩れになっている。
あらゆる検索、あらゆるクリック、あらゆる購入を、あらゆるサイトで
Jumpshotは、Twitter上の宣伝で「あらゆる検索、あらゆるクリック、あらゆる購入を、あらゆるサイトで」とうたって、自社の製品がいかに網羅的に情報を収集しているかを誇示しています。
開き直りもここまでくると、あきらめの境地に達する。利用価値が高いことは認めるが、個人情報保護の観点からいえば全く認めらるものではない。
情報を保護するはずのアンチウイルスソフトが情報を販売していたことを非難
サンタクララ大学ハイテク法研究所に勤めるエリック・ゴールドマン氏は「データの匿名化はほとんど不可能です。ウイルス対策企業による情報収集は、ひどい商習慣といえます。彼らは、インターネット上の脅威からユーザーを保護すべきであって、ユーザーを脅威にさらすべきではありません」と述べて、情報を保護するはずのアンチウイルスソフトが情報を販売していたことを非難しました。
非難されてしかるべきだ。ひどい商習慣で済ませていい話ではない。情報を販売しているアンチウイルスソフトには近づかないようにしなければ、個人情報を明け渡すことになる。無料であるということは、それなりの理由が有るものだ。気を付けよう。
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