ドラマROME[ローマ]後編 第3話キケロの提案書

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ごきげんよう。

ヴォレヌスとプッロ


開き直って危なっかしいままのヴォレヌスとそれを何とか支えようとするプッロ。その関係はヴォレヌスの悲哀が解消されていない点で破綻することが予定されていたと言えなくもない。ヴォレヌスが杓子定規の裁定を行うことを強行することで破綻は目に見える形になった。ヴォレヌスは下士官としては有能でも、それ以外では有能とは言い難いという最初からの設定がここでも当て嵌めらえている。一方でプッロは酒が入っていない素面では揉め事を上手く治めることが出来るという設定がここでも当て嵌めらている。その違いは噛み合えば良い結果を生み、噛み合わなければ悲劇となる。

オクタヴィアヌスとアグリッパ


オクタヴィアヌスは未登場でアグリッパが初登場となった。アグリッパは軽い顔見世程度だったので、今後の活躍が期待されるところだ。

アティアとオクタヴィア


娘であるオクタヴィアには役割が残っているが、アティアは既に役割を終えた感がある。それでも退場はしていないので出番はあるが、重要性はダダ下がりで、娘と息子の添え物以上の価値が見えない状態になっている。あとはどう退場するか、ということになるだろう。

ブルートゥスとカッシアス


暗殺犯グループのその後。順調とは言えない状況を判りやすく示している。ブルートゥスが不安定で後悔している様子が演出されている。外国での資金調達の後の展開は少し見ものかもしれない。

キケロとアントニウス


元々対立しているキケロとアントニウスだったが、今回明確な敵対の演出となった。武力を背景に脅迫するアントニウスとそれをはねのけるキケロは一見痛快に見えるが、もともとカエサル暗殺に暗黙の賛同をしていたキケロに同情心や共感は芽生えない。一方のアントニウスは自業自得で片付けられるように見えるように演出され続けているのだから納得して終わりだ。

絶望と希望


絶望していたヴォレヌスがアントニウスと共に従軍してガリアへ行って直ぐに、ローマで希望が見いだされるのは中々皮肉が利いている。しかもプッロの行動が神のお告げに従ってとは恐れ入る。前半第一話で神に祈っているプッロとしては自然な行動理由なので安易に否定もできないところが心憎い。

中だるみ


正直に言えば、今回は中だるみだ。次回を盛り上げるためのピースをちりばめるにとどめている。次回に期待したい。

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