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「TPP11」12月30日発効
青空文庫はどうなる? 「TPP11」12月30日発効で日本の著作権は「死後70年」に変更が確定
環太平洋連携協定(TPP)に参加する11カ国の協定「TPP11」が12月30日に発効することが確定した。これにより日本の著作権は「死後70年」に変更されることになり、青空文庫の今後を心配する声が上がっている。
TPP11は基本的には賛成なのだが、こと著作権については良いことばかりではない。端的に言えば20年分の新たな共有が遮られ、遅れることになってしまう。
青空文庫
作家の死後50年のタイミングで作品を公開してきた青空文庫は、新しい作家の追加を当面ストップせざるを得なくなる。青空文庫は今年7月に「これからの20年に向けて」と題し、「TPPのために明日すぐ当文庫が閉鎖されることや、保護期間延長によって青空文庫の活動そのものがなくなるといったことはありません」としつつも、「公開できるものと信じて作業を進めていたものの一部も、一時中断せざるを得ないでしょう」
青空文庫はそれなりに読んでいる。夢野久作や芥川龍之介などを始め、大御所はかなり読んでいる。このように青空文庫は文学の共有財産として非常に有用で充実している。それが新規追加が一時(20年)中断となることは非常に残念だ。三島由紀夫の金閣寺を青空文庫で読むのは2年ではなく、22年待つことになりそうだ。
正式発効
正式発効を迎えるタイミングで、何らかの新しいアナウンスもありそうだ。
著作権が一度切れた作品については、著作権が延長されても適用はされない。そのため、発行のタイミングは重要であり、日付によって20年追加の対象になる作品が変わってくることになる。正式発効時のアナウンスで何らかの配慮があればとは思うが、都合が良すぎる考えだろう。12月30日発効を前提として正式発効を待つしかない。
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