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HBO制作ドラマROME[ローマ]第11話 第十三軍団の栄光
第11話 第十三軍団の栄光
第十三軍団といえばカエサルとともにガリアを闘い、ルビコン渡河をした軍団として記憶されている。軍団として栄光を語るならこの軍団だろう。
堕ちた主人公プッロ
本編の二人の主人公のうち、兵士プッロはどん底へ堕ちた生活から闘技場での極刑に至っている。一応弁護人有りの公開裁判の場面もあるが、さらりと有罪になっているあたり、事前の事実確認でほぼ決まる感じなのだろう。闘技場での極刑というのが実際に有ったのかわからない。これはさすがにドラマの演出だろうか。絵的に面白いし極刑でありながら生き延びるチャンスが与えられるというのは展開的にも求められるところだろう。
第十三軍団への罵倒
闘技場で処刑人兼剣闘士が第十三軍団への罵倒を公衆の面前で口にしているが、かなり違和感を感じる。第十三軍団が退役したものを含めてローマにいる設定のはずなのに命知らずにもほどがあるだろう。さらに戦歴を鑑みても罵倒する理由が思いつかない。結果も案の定なもの。さすがにご都合主義が過ぎないだろうか。
退役軍人への土地供与
パンノニアは現在のイタリアでもないのでローマからは当然離れている。パンノニアの当時の印象がどうだったのか多少興味はある。ドラマでの危険な辺境という所感通りだったのだろうか。また当時与えることが可能な土地の選択肢がどの程度あったかなど比較対照が無いとなかなか想像が働かない。ローマから離れている、大都市から離れているとかその程度の指針だったのだろうか。地理と歴史の一致した理解はなかなか難しい。
ブルートゥス
ブルートゥスの大見せ場「暗殺」手前の苦悩等を描く所。国家の大方針や指針を欠く小人物としてきちんと描かれている。カエサルが直前にマケドニア総督への任命を試みるというのは面白い演出だ。他で総督をやっているだけに説得力がある。ただカエサルが暗殺前にブルートゥスの危険性を認識していたとなると有名な「ブルートゥスよ、お前もか」の台詞は出なくなってしまう気がするが暗殺はどう演出するのだろうか。
闘技場
これほどに連続の戦闘シーンをやったのは初めてではないだろうか。すぐに終わる戦闘や一方的な蹂躙ばかりだったが、ここにきての戦闘メイン。戦闘はカットする方針だと思っていたが小規模なものはやるのかと認識を改めた。鬱積するような場面が続いたことも有り解放感があって良かった。
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