漫画「火の鳥 望郷編」を読んだ。
地球から気軽に他の居住可能な天体を購入し、行き来できる時代に恋人二人だけが無人の星に降り立ち始まる。
聖書をモチーフにしつつも、禁忌よりも繁栄と誓いを優先し奮闘し続ける、文字通りの全ての母となるイヴのような一人の女性の壮大な物語。産めよ、増やせよ、地に満ちよを体現したといえる。
見事に繁栄した歴史を重ねた星となった時、地球への望郷の思いが強くなった女性はついに戻ることを選ぶが・・・
一方で、無人だった星は文明の誕生から成長、そして繁栄と終焉までが描かれている。火の鳥から庇護や介入が要所で行われているのも見所だろう。自然の圧倒的驚異と人知の及ばぬ不運の前に助力なしでの文明の発展は難しいのだと暗に語ってもいる。
ラストシーンは印象的だ。優れた文学作品が遥か未来にも残り続け、それをもって締めとするのは歴史の連続性と情緒の発露を同時に描く優れたものだと賞賛するほか無い。
文句なしのおすすめ。
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